ここでは、「十人十色ゲーム」の進め方を説明します。説明は、Step1?Step4の4パートに分かれています。
Step4 振り返り
ここでは、「マーケティングの授業」での振り返り例を紹介しますが、
「十人十色ゲーム」は特に明確な「学習目標」を前提にデザインされたものではありません。
「他者の視座」に対する意識を喚起するきっかけとなる経験(疑似体験ではありますが)を提供するために
デザインされた、"ゆるやかな形式"のゲームですので、様々な場面で使用することができます。
学習のねらいに合わせてたそれぞれのやり方で、振り返りを実施してください。
【例】マーケティングに関する授業(学部生対象):20分程度
- マーケティングの文脈に合わせ、「自分と他者」の関係を「企業と消費者」の関係と読み替え、
「消費者の視座」を意識する(探る)という方向での振り返り。 - スライドを使用しながらの「インタラクティブな講義形式」での実施
進め方(所要時間・20分程度を想定)
- 最初に、「十人十色ゲーム」のねらいが「他者の視座」を意識することにあったことを告げ、「他者の視座を意識することの意味」をマーケティングの文脈で考えてみよう
と提案する。 - 「ヒット商品番付」を紹介し、「各年度の番付は何か」を学生に質問しつつ、
各年度の番付を見ていく。 - 更に、「ヒット番付に入った商品の中で、
〈自分も欲しいモノ〉と〈自分は欲しくないモノ〉は何か」と問い掛け、
番付にある商品の1つ1つに対して挙手してもらう。 - 〈自分は欲しくないモノ〉として多く学生が選んだ商品をピックアップし、
「あなたたちは欲しくないと言うけれど、実際にはヒットしたのはなぜか」と問い掛ける。 - その質問に対する見解について、何名かの学生にコメントしてもらう。
- 以上のやり取りを受け、マーケティングにおいて「自分の好みかどうか」だけでなく、
「他者の好み」を意識することの重要性について言及する。
特に、「自分の好みかどうか」と「消費者の好みかどうか」を混同しないようにすべき
という点を強調して終了。